Sagalino

読み聞かせの本には、何が描かれている?

22冊の絵本と児童書を、価値観と暴力、暗さで一つの空間に並べました。回しながら、本をタップしてください。

秩序自由伝統変化みんな自分
色
  • 4歳まで
  • 5歳から8歳
  • 9歳から

編集部の評価、2026年10月時点

全22冊

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空間の見方

空間の見方

  • 横(正面から見たとき): 左が秩序、右が自由です。決まりは守られるでしょうか、破られるでしょうか。
  • 縦: 下が伝統、上が変化です。世界はそのままでしょうか。
  • 奥行き: 手前がみんな、奥が自分です。仲間が大切でしょうか、ひとりが大切でしょうか。

点をタップするか、下で本を選ぶと、その位置にある理由が分かります。

集計

22冊から分かること

ひとことで

Sagalinoの絵本・児童書アトラスは、日本で読まれている日本の絵本と翻訳された絵本、児童書22冊を、三つの価値観の軸(秩序か自由か、伝統か変化か、みんなか自分か)と、0から4までの暴力と暗さの目盛りに位置づけています。3冊に争い、けが人、死者が出る場面があり、9冊には暴力がありません。9冊は空間の真ん中に近く、2冊は進歩的、7冊は自由志向、4冊は保守的な語り方に近い本です。位置は編集部の評価で、すべての位置に理由があり、分け方はこのページで説明しています。2026年10月時点。

位置づけからは、いくつかの数字が出ます。22冊は、よく読まれている本を選んだものです。児童書全体の縮図ではありません。

  • 3 冊(全22冊中)

    争い、けが人、死者が出る場面がある本です。ごんぎつね、ハリー・ポッターと賢者の石、はてしない物語。

    • なし9
    • 段階19
    • 段階21
    • 段階33
    • 戦争、死0

    段階1はいたずらやけんか、段階2ははっきりした脅威です。

  • 9 冊(全22冊中)

    空間の真ん中に近い位置にある本です。多くの本は型が混ざっていて、ひとつの型にはっきり当てはまる本は多くありません。

    • 保守的(4冊): しろくまちゃんのほっとけーき、ぐるんぱのようちえん、ねないこだれだ、ごんぎつね
    • 進歩的(2冊): おしいれのぼうけん、ハリー・ポッターと賢者の石
    • 自由志向(7冊): 100万回生きたねこ、はれときどきぶた、かいけつゾロリ、かいじゅうたちのいるところ、長くつ下のピッピ、はてしない物語、グレッグのダメ日記
    • 真ん中(9冊): ぐりとぐら、いないいないばあ、だるまさんが、11ぴきのねこ、魔女の宅急便、はらぺこあおむし、にじいろのさかな、星の王子さま、エルマーのぼうけん
  • 1.1 ポイントの差

    時代ごとの自由さの差です。棒の長さで、どの時代がより自由の側にあるかが分かります。

    • 1969年まで (11冊)+0.5
    • 1970年から1989年 (7冊)+1.6
    • 1990年から (4冊)+0.5

    時期ごとの平均です。マイナス4(秩序)からプラス4(自由)の目盛りです。

一冊ずつ

22冊すべての位置づけ

すべての位置づけを、文章でも載せています。書名の順に並べています。プラスとマイナスは軸の向き、数字は0から4までの強さを表します。

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  1. 100万回生きたねこ

    佐野洋子、1977年。年齢:出版社の年齢表示は確認できず、資料により6歳から12歳以上までばらつきます。

    自由+2、変化+1、自分+1。暴力は4段階中1、暗さは4段階中3。

    何度も生まれ変わる猫は、白い猫と出会って愛を知ります。白い猫が年をとって亡くなると、猫は初めて深く悲しみ、やがて白い猫のとなりで動かなくなり、二度と生き返りません。

  2. 11ぴきのねこ

    馬場のぼる、1967年。年齢:4歳から(絵本ナビの表示、出版はこぐま社)。

    自由+1、変化0、自分-2。暴力は4段階中1、暗さは4段階中0。

    おなかをすかせた11ぴきののらねこが、湖の大きな魚を捕まえに出かけます。最初の作戦は失敗しますが、子守唄で魚を眠らせて捕まえ、仲間に見せる前に食べつくしてしまいます。

  3. いないいないばあ

    松谷みよ子、瀬川康男、1967年。年齢:0歳から(絵本ナビの表示)。

    自由0、変化0、自分-1。暴力は4段階中0、暗さは4段階中0。

    ネコやクマ、ウサギ、ライオンが、「いないいない」のあとに「ばあ」と顔を見せる繰り返しの絵本です。決まりごともいたずらもなく、読む人と赤ちゃんの笑顔のやりとりが中心にあります。

  4. エルマーのぼうけん

    ルース・スタイルス・ガネット(渡辺茂男訳)、1948年。年齢:5・6歳から(福音館書店の表示、絵本ナビ)。

    自由+1、変化0、自分-1。暴力は4段階中1、暗さは4段階中1。

    9歳のエルマーは、野良猫から、どうぶつ島で竜の子どもがつかまっていると聞きます。島にしのびこんで竜を助け、その背中に乗って逃げ出します。

  5. おしいれのぼうけん

    古田足日、田畑精一、1974年。年齢:4歳ごろから(Wikipediaの記述。出版社の表示は確認できませんでした)。

    自由+1、変化+1、自分-3。暴力は4段階中2、暗さは4段階中2。

    さくら保育園のあきらとさとしは、おもちゃの取り合いで叱られ、罰として暗いおしいれに入れられます。そこに現れた「ねずみばあさん」に、二人は手をつないで立ち向かいます。「集団の中で子どもは育つ」という考えで作られた絵本です。

  6. かいけつゾロリ

    原ゆたか、1987年。年齢:6歳、小学1・2年(ポプラ社の表示)。

    自由+3、変化0、自分+2。暴力は4段階中1、暗さは4段階中0。

    きつねのゾロリはいたずらの王者を目指して、ひとり修行の旅に出ます。最初の巻では、お姫さまの花むこになろうと計画を立てます。悪者らしくふるまいますが、根はやさしいと紹介されています。

  7. かいじゅうたちのいるところ

    モーリス・センダック(神宮輝夫訳)、1963年。年齢:3・4・5歳から(冨山房の表示、絵本ナビ)。

    自由+4、変化+2、自分+2。暴力は4段階中1、暗さは4段階中2。

    狼の衣装でいたずらをして母親に叱られたマックスの部屋が、森に変わり、マックスはかいじゅうの国の王さまになります。やがて家が恋しくなって部屋に戻ると、夕食がまだ温かいまま置いてあります。

  8. ぐりとぐら

    中川李枝子、大村百合子、1963年。年齢:3歳から(福音館書店の表示)。

    自由0、変化-1、自分-3。暴力は4段階中0、暗さは4段階中0。

    野ねずみのぐりとぐらが森で大きなたまごを見つけ、カステラを作って森の動物たちと分け合います。助け合いと分かち合いが中心のお話です。

  9. ぐるんぱのようちえん

    西内ミナミ、堀内誠一、1966年。年齢:4歳から(福音館書店の表示、絵本ナビ)。

    自由-1、変化-2、自分-3。暴力は4段階中0、暗さは4段階中1。

    大きなぞうのぐるんぱは、ビスケット作りなどいくつもの仕事に挑みますが、そのたびに満たされません。最後にたくさんの子どもの世話をする幼稚園を開いて、自分の居場所を見つけます。

  10. グレッグのダメ日記

    ジェフ・キニー(中井はるの訳)、2007年。年齢:小学3・4年(ポプラ社の表示)。

    自由+1、変化0、自分+4。暴力は4段階中1、暗さは4段階中1。

    主人公のグレッグは、将来有名人になったときのためにと日記をつけはじめ、手書きのメモやイラストをまじえて、学校の日々を自分の目線でつづります。

  11. ごんぎつね

    新美南吉、1932年。年齢:5歳から(偕成社の絵本版、1986年)。

    自由-1、変化-1、自分-3。暴力は4段階中3、暗さは4段階中3。

    ひとりぼっちの子ぎつねのごんは、兵十のとったうなぎを逃がしてしまい、あとで兵十の母が亡くなったことを知って後悔します。つぐないに栗やまつたけを届けますが、兵十はごんを撃ち、撃たれたあとで届けていたのがごんだと気づきます。

  12. しろくまちゃんのほっとけーき

    わかやまけん、1972年。年齢:0・1・2歳から(こぐま社の表示、絵本ナビ)。

    自由0、変化-2、自分-2。暴力は4段階中0、暗さは4段階中0。

    しろくまちゃんがホットケーキを作り、焼きあがったものをみんなで食べます。家の中の小さな出来事を、そのまま温かく描いた絵本です。

  13. だるまさんが

    かがくいひろし、2008年。年齢:0歳から(ブロンズ新社の絵本、絵本ナビの表示)。

    自由0、変化0、自分0。暴力は4段階中0、暗さは4段階中0。

    ページをめくるたびに「だるまさんが」と呼びかけ、だるまさんが体を動かして表情を変える参加型の絵本です。決まりごとも対立もなく、読む人と聞く人のやりとりが中心になります。

  14. にじいろのさかな

    マーカス・フィスター(谷川俊太郎訳)、1992年。年齢:3歳から(講談社、絵本ナビの表示)。

    自由-1、変化0、自分-3。暴力は4段階中0、暗さは4段階中0。

    きらきら光るうろこをもつ魚は、うろこを分けてほしいと頼まれて断り、仲間はずれになります。タコの助言でうろこを仲間に分けると、いちばん美しい魚ではなくなりますが、友だちができて満足します。

  15. ねないこだれだ

    せなけいこ、1969年。年齢:1歳から(絵本ナビの表示)。

    自由-3、変化-3、自分-1。暴力は4段階中1、暗さは4段階中2。

    夜ふかしをする子のところにおばけが現れ、夜の空へ連れていってしまいます。早く寝る習慣を扱った絵本で、作者のせなけいこさんは、怖いけれどかわいい絵本にしたかったと語っています。

  16. はてしない物語

    ミヒャエル・エンデ(上田真而子、佐藤真理子訳)、1979年。年齢:小学6年・中学から(岩波書店)。

    自由+2、変化+1、自分+2。暴力は4段階中3、暗さは4段階中3。

    本の中の滅びかけたファンタージエン国に入ったバスチアンは、願いをかなえるお守りの力で、少しずつ記憶を失っていきます。最後には記憶と自分を取り戻し、現実の世界へ帰ります。

  17. はらぺこあおむし

    エリック・カール(もりひさし訳)、1969年。年齢:3・4歳から(偕成社の表示、絵本ナビ)。

    自由0、変化0、自分+1。暴力は4段階中0、暗さは4段階中0。

    日曜日に卵から生まれたあおむしが、一週間いろいろな食べ物を食べつづけ、土曜日にはおなかをこわします。そのあとさなぎになり、美しい蝶になります。

  18. ハリー・ポッターと賢者の石

    J.K.ローリング(松岡佑子訳)、1997年。年齢:児童書(静山社)。年齢の表示は確認できませんでした。

    自由+2、変化+2、自分-2。暴力は4段階中3、暗さは4段階中3。

    親を亡くしたハリーは、おじとおばの家でつらい日々を送り、11歳でホグワーツ魔法学校の入学許可を受け取ります。学校で、両親を殺した闇の魔法使いヴォルデモートのことを知り、賢者の石をめぐる冒険に進みます。

  19. はれときどきぶた

    矢玉四郎、1980年。年齢:小学校中学年から(絵本ナビの表示)。

    自由+3、変化+1、自分+2。暴力は4段階中0、暗さは4段階中0。

    小学3年生の則安は、母親を驚かせようと明日の日付で日記をつけはじめます。書いたでたらめな出来事が、そのまま本当に起こってしまいます。

  20. 星の王子さま

    サン=テグジュペリ(内藤濯訳)、1943年。年齢:小学5・6年から(岩波少年文庫)。

    自由0、変化0、自分-2。暴力は4段階中1、暗さは4段階中3。

    砂漠に不時着した飛行士が、小惑星B612から来た王子さまに出会います。王子さまは地球でキツネと友だちになり、最後はヘビにかまれて自分の星へ帰ります。

  21. 長くつ下のピッピ

    アストリッド・リンドグレーン(大塚勇三訳)、1945年。年齢:小学3・4年から(岩波少年文庫)。

    自由+4、変化+3、自分+1。暴力は4段階中1、暗さは4段階中0。

    赤毛の9歳の女の子ピッピは、ごたごた荘に引っ越し、強い力と数々の奇妙な才能で近所の子どもたちと冒険します。海での暮らししか知らないため、学校やサーカスでも自分の流儀でふるまいます。

  22. 魔女の宅急便

    角野栄子、林明子、1985年。年齢:小学3年生から(福音館書店、絵本ナビの表示)。

    自由0、変化-1、自分+2。暴力は4段階中0、暗さは4段階中0。

    13歳になった魔女の子キキは、しきたりに従って黒猫のジジと新しい町へ旅立ちます。コリコの町でパン屋に住みこみ、空を飛ぶ力を生かして宅急便の仕事を始めます。

分け方

本をどう位置づけたか

どの本にも同じ問いを立て、位置の理由を一文で書いています。もとにしたのは、本の内容と、対象年齢を調べた記事の出典です。著者名、初出の年、出版社の表示年齢は、出版社の書誌、絵本ナビ、日本語版Wikipediaで確かめました。理由のある編集部の判断であり、測定ではありません。

三つの価値観の軸

  • 秩序か自由か

    大人の決めた規則は守られるのか、それとも破られたり疑われたりするのか。 マイナス4は、秩序と従うことが大切にされ、大人の権威が保たれる本です。プラス4は、規則が破られたり疑われたりする本です。

  • 伝統か変化か

    世界はそのままなのか、変わろうとするのか。 マイナス4は、古いものや伝統、これまでの役割が守られる本です。プラス4は、今あるものに疑問を投げかけ、変化を後押しする本です。

  • みんなか自分か

    みんなの幸せが先なのか、ひとりの思いが先なのか。 マイナス4は、まとまりと他の人への責任が先に立つ本です。プラス4は、自分らしさと自分の力で進むことが先に立つ本です。

暴力と暗さ

暴力

  1. 0: なし
  2. 1: 害のない程度(いたずら、けんか)
  3. 2: はっきりした脅威
  4. 3: 争い、けが人、死者が出る
  5. 4: 戦争と死が中心

暗さ

  1. 0: 明るい
  2. 1: ほんの少し不安
  3. 2: ぞっとする場面
  4. 3: 重い雰囲気や喪失
  5. 4: 死と絶望、希望はわずか

アトラスにできないこと

  • 選んだ本です。 22冊は、今もお子さまやご家族に読まれている日本の本と翻訳された本です。児童書全体の縮図ではありません。
  • 解釈を含みます。 同じ本でも、人によって位置づけは変わります。そのため、どの本にも理由を載せています。
  • 本を位置づけるもので、人を評価するものではありません。 見るのは内容で、書いた人の考えではありません。
  • 名前は型です。 保守的、進歩的、自由志向は、本の語り方を表す名前で、政治的な立場を示すものではありません。
  • 年齢の許可ではありません。 年齢の表示は出版社によるもので、版によって変わります。出版社の表示が見つからない本は、その旨を書いています。対象年齢の記事がある本は、そちらに詳しい情報があります。

見方が違う本はありますか。 hello@sagalino.comまでお知らせください。本を読み直して、位置を直します。

よくある質問

知っておきたいこと

よく知られた絵本や児童書には、どのくらい暴力がありますか。

本によって大きく違います。位置づけた22冊のうち、3冊に争い、けが人、死者が出る場面があります。ごんぎつね、ハリー・ポッターと賢者の石、はてしない物語です。9冊には暴力がありません。たとえばぐりとぐら、いないいないばあ、しろくまちゃんのほっとけーきです。段階の意味は、分け方の項で説明しています。

保守的、進歩的、自由志向の語り方に近いのは、どの本ですか。

保守的な語り方、つまり秩序と伝統、はっきりした役割に近いのは、ねないこだれだ、しろくまちゃんのほっとけーき、ぐるんぱのようちえんです。進歩的な語り方、つまり変化とまとまりに近いのは、ハリー・ポッターと賢者の石、おしいれのぼうけん、11ぴきのねこです。自由志向の語り方、つまり自由と自分で決めることに近いのは、はれときどきぶた、かいけつゾロリ、はてしない物語です。この名前は語り方を表すもので、政党とは関係がなく、ほとんどの本は型が混ざっています。

アトラスは、どんな基準で本を位置づけていますか。

三つの価値観の軸と、二つの目盛りです。軸は、秩序か自由か、伝統か変化か、みんなか自分かです。目盛りは、暴力と暗さで、どちらも0から4までです。どの位置にも理由を一文つけていて、分け方はこのページで説明しています。

暴力や暗さの多い本は、お子さまに読ませないほうがよいですか。

アトラスは、そうした勧めをしません。本に何が描かれているかを示すので、読むかどうかはご家庭で決めてください。重いテーマの本は、いっしょに読んで、読んだあとに話すことが助けになります。どの本にも、その会話のための問いを一つ載せています。対象年齢の記事がある本は、そちらで出版社の表示年齢をご覧になれます。

位置づけは、本を書いた人への評価ですか。

いいえ。位置づけるのは本に描かれていることで、書いた人やその考えではありません。数字は理由のある評価であり、測定ではないので、見方が違っても構いません。位置がおかしいと思ったときは、お知らせください。

ご家庭の価値観で、お子さまだけの物語を

Sagalinoでは、お子さまが主人公の絵本の内容を、ご家族が決められます。登場する家族や、込めたい思いも選べます。お支払いの前に、物語を全文無料でお読みいただけます。

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